ジェンダーとは「社会的・文化的に構築された性のあり方」のことを意味します。ジェンダーはこの意味で1960年代ごろから使われるようになりました。
ジェンダーという概念の創造によって、男らしいとか、女らしいとかの考え――女性だったら結婚して、子供を産んで、家事育児をすることが当たり前という固定観念――に縛られることなく、人びとが自分らしく生きていける社会のあり方というのが求められるようになりました。
当院はこのジェンダーの考え方を取り入れ、一人ひとりの立場、声に寄り添います。
施術は、体の問題を把握していくことが基本ですが、そのプロセスにおいて、クライエントが置かれている社会環境や立場、家族関係(家族の病気歴)のことなどをどうしてもお聞きしなければならないことがあります。
そのとき、必要以上にクライエントの立場を詮索したり、治療者の考えを一方的に押し付けないよう、十分な配慮を行います。クライエントが話にくいプライベートな事情を、無遠慮に聞き出すようなことは絶対にいたしません。
残念ながら社会規範に照らして、そうではない生き方を志向するクライエントに説教をしてしまう昔ながらの治療院がいまだに存在することは、よく耳にします。世間が考える「女性らしい」生き方をしていないために胸を痛めて話ができなかった、話ができない自分が悪いと感じてしまったという方が少なくありません。
こうした事態を当院は回避します。さまざまな事情がある方が鍼灸治療を受けに来られています。
クライエントお一人ひとりの立場を尊重する空間を整えていますので、安心してご来院ください。